同じ部材なのにメーカーごとに名前が違うから探しにくい
洗濯機の下見や量販店の設置確認で「このお宅は真下排水ですね」と言われて部材を調べ始めると、最初につまずくのが名前の壁です。同じ役割の別売部材なのに、パナソニックは「真下排水ユニット」、日立は「直下排水キット」、東芝は「真下排水用パイプ」、シャープは「真下排水つぎてセット」、AQUAは「真下排水パイプ」と、メーカーごとに呼び名がばらばらで、検索してもなかなか横並びの情報にたどり着けません。
しかもこの部材は機種との適合が前提の純正品で、メーカーが違えば流用できませんし、同じメーカー内でもドラム式と縦型、機種の世代で型番が分かれます。候補機種が2〜3社にまたがっている段階では、「どのメーカーならどの型番を調べればよいか」の索引が先に必要になります。
この記事は、その索引をつくることに絞ったガイドです。5社の部材名・代表型番・公式情報の掲載場所を横断表に整理し、候補機種との適合を公式ページで引く手順をまとめます。「真下排水とはどういう設置条件か」「かさ上げや床補強はどう考えるか」という設置条件側の解説は、排水口が洗濯機の真下にある場合の設置方法が担当しているので、先にそちらを読んでからこの記事に戻る流れでも構いません。
先に要点:呼び名を押さえ、型番は候補機種のメーカー公式で引く
調べ方の骨組みは3つです。第一に、メーカーごとの部材の呼び名を覚えること。パナソニックなら真下排水ユニット(N-MH2、別売品データベースには全自動洗濯機用のN-MH1も掲載)、日立なら直下排水キット(ドラム式はHO-BD4またはHO-BD5、縦型は直下排水L形パイプHO-P5)、東芝なら真下排水用パイプ(THP-2・THP-3)、シャープなら真下排水つぎてセット(ES-MH3)、AQUAなら真下排水パイプ(HW-PIPE-2)です。呼び名さえ分かれば、各社の公式サイト内検索と別売品ページで型番までたどり着けます。
第二に、型番は候補機種側から引くことです。真下排水部材は機種ごとの適合表を持つ純正品で、日立のようにドラム式の世代でHO-BD4とHO-BD5に分かれるメーカーも、東芝の縦型用パイプのように適合から除外される機種が明記されているケースもあります。部材の型番だけ先に控えても、機種が決まらないと確定しません。
第三に、部材の型番が引けても、それで設置の可否が決まるわけではないことです。対応は機種・防水パンの寸法・排水口の位置と深さの組み合わせに依存します。最終的には候補機種の設置説明書と照合したうえで、購入前に販売店・設置業者・メーカーへ確認してください。この記事の表は、その確認を早く正確に進めるための出発点という位置づけです。
5社横断早見表:真下排水部材の呼び名・型番・公式の掲載場所
まず全体像です。2026年7月時点で各社の公式サイトに掲載されている真下排水関連の別売部材を、呼び名・代表型番・公式説明・掲載場所の4軸で横断整理しました。型番や掲載状況は改訂されることがあるため、最新の表示は各掲載場所で確認してください。
| メーカー | 部材の呼び名 | 代表型番(2026年7月時点の公式掲載) | 公式説明での使いどころ | 公式情報の掲載場所 |
|---|---|---|---|---|
| パナソニック | 真下排水ユニット | N-MH2(フロアーあて板N-MH3と組み合わせ)/別売品データベースにN-MH1 | 排水口が本体の下に隠れ、排水パイプがない場合に真下方向へ排水する | panasonic.jp「設置場所の確認 > 設置関連の別売品」 |
| 日立 | 直下排水キット/直下排水L形パイプ | ドラム式: HO-BD4またはHO-BD5/縦型・全自動: HO-P5 | 排水口や排水トラップが洗濯機の真下にある場合に使用 | kadenfan.hitachi.co.jp「別売部品:排水用部品」+設置確認ページ |
| 東芝 | 真下排水用パイプ(+高さ調整板・かさ上げ脚) | THP-2(長さ254mm)・THP-3(長さ438mm)/TW-AS3/TW-AS6 | 排水口にエルボがない場合はTHP-2/THP-3、エルボが本体下面に当たる場合は高さ調整板等 | toshiba-lifestyle.com「搬入経路、設置場所をチェック」+別売部品PDF |
| シャープ | 真下排水つぎてセット | ES-MH3(旧型番ES-MH2の記載が残る資料もあり) | 排水口が本体の真下になる場所への設置に使用。設置高さが約27mm上がる | jp.sharp「別売オプション品(設置用別売品)」+Q&A文書番号156856 |
| AQUA | 真下排水パイプ | HW-PIPE-2(旧型番SW-PIPE-1と同一) | 洗濯機の真下に排水口がある場合に使用。ドラム式・縦型の両方に対応 | aqua-has.com「別売部品」 |
注意したいのは、この表の型番が「その機種に使える」ことまでは保証しない点です。各型番には機種ごとの適合条件が付いており、同じメーカーでも機種によって必要な部材の組み合わせが変わります。表はあくまで「どの名前で・どこを調べるか」の索引として使い、適合の判定は次の手順で候補機種側から確認してください。
型番を確定させる4ステップ
横断表で当たりを付けたら、次の4ステップで候補機種ごとの型番を確定させていきます。どのメーカーでも流れは共通です。
ステップ1 排水口の位置関係とエルボの有無を控える
部材選びの分岐点は、排水口が本体の投影範囲のどこに来るかと、排水口にエルボ(L字の接続部品)が付いているかどうかの2点です。東芝の公式設置チェックページはこの分岐をそのまま採用しており、エルボがない排水口なら真下排水用パイプ(THP-2またはTHP-3)、エルボが本体下面に当たる場合は別売の高さ調整板(TW-AS3)、防水パンなしでエルボが取り外せない場合はかさ上げ脚(TW-AS6)と、条件ごとに指定部材が変わります。自宅の排水口の写真と、防水パンの内寸・排水口位置の採寸メモを最初に用意しておくと、以降の照合が一度で済みます。採寸の手順は防水パンのサイズと内寸の正しい測り方にまとめています。
ステップ2 候補機種のメーカーの掲載場所で部材名を引く
調べる場所はメーカーごとにほぼ固定です。パナソニックは「洗濯機・衣類乾燥機 設置場所の確認」配下の設置関連別売品ページ、日立は「別売部品:排水用部品」の一覧ページ、東芝は機種別の設置チェックページと別売部品PDF、シャープはサポートの設置用別売品ページとQ&A(文書番号156856)、AQUAは公式サイトの別売部品ページです。量販店の商品ページから探すより、この掲載場所を直接開くほうが型番の取り違えが起きにくくなります。
ステップ3 型番の適合条件を機種の設置説明書と照合する
部材の型番が引けたら、候補機種の型番との適合を照合します。日立のドラム式は世代によって直下排水キットがHO-BD4とHO-BD5に分かれており、公式の排水用部品ページに機種系列ごとの対応が示されています。東芝の縦型用真下排水パイプには適合から除外される機種が明記されています。照合の最終根拠は機種ごとの設置説明書(据付説明書)で、各社とも機種ページからPDFで参照できます。部材ページの一覧表示と設置説明書の記載が食い違って見える場合は、新旧型番の切り替えが疑われるので、そのままメーカー相談窓口に確認するのが早道です。
ステップ4 販売店経由で設置業者・メーカーに最終確認する
型番の照合まで済んだら、候補機種の型番・部材の型番・採寸メモの3点セットを販売店に渡し、設置業者の現地確認またはメーカーへの適合確認を依頼します。真下排水は排水トラップの高さや防水パンの形状など、書面の数値だけでは判断しきれない要素が残る設置形態です。部材を自分で先に購入せず、見積もりに部材代と取付費を含めてもらう進め方が、返品や二度手間を避けるうえで現実的です。
メーカー別の型番の読み方と注意点
ここからは5社それぞれについて、公式掲載の内容と型番を読むときの注意点を補足します。価格はいずれも2026年7月時点の公式表示(税込の希望小売価格)で、改定されることがあります。
パナソニック:N-MH2とN-MH1、あて板・補強板との組み合わせで考える
パナソニックの設置関連別売品ページには、真下排水ユニットN-MH2(2,640円・取付工事費別)が「排水パイプがない場合」の部材として掲載され、本体と設置面のすき間を約2cm確保するフロアーあて板N-MH3(1,320円・4個セット、2枚まで重ねられる)と組み合わせる構成が示されています。床に直接設置して真下排水にする場合の補強板NSD-600(14,300円)など、床側の部材も同じページにまとまっています。一方、同社の消耗品・別売品データベースには全自動洗濯機用真下排水ユニットとしてN-MH1という型番も掲載されています。どの型番構成が候補機種に合うかはページの適合案内と設置説明書で確認し、判断が付かなければ販売店経由でメーカーに問い合わせてください。
日立:ドラム式はHO-BD4とHO-BD5の世代分け、縦型はHO-P5
日立の別売部品(排水用部品)ページには、ドラム式向けの直下排水キットとしてHO-BD4(6,930円)とHO-BD5(8,470円)の2つが並んでおり、対応する機種系列が分かれています。縦型・全自動向けには直下排水L形パイプHO-P5(ゴムアシ付・3,025円)が掲載されています。同じ「ビッグドラム」でも世代によってキットの型番が違うため、型落ちモデルを検討している場合は特に、機種型番から適合を引き直す必要があります。
また日立は設置確認ページで、防水パン内の排水口位置をA〜Oの記号で区分し、位置がD〜Lに当たる場合は別売の直下排水キットが必要、という判定の枠組みを公開しています。同じページには、排水口がほぼ真下にある場合にキットが不要とされる機種の例や、四隅が高い防水パンではキットが不要な場合があるという案内もあり、真下排水でもキットの要否は一律ではないことが読み取れます。
東芝:エルボの有無で部材が変わる。パイプは長さ2種類
東芝は、ドラム式の公式設置チェックページで排水口の状態ごとに指定部材を分けています。排水口にエルボがない場合は真下排水用パイプTHP-2またはTHP-3、台付き小型防水パンでエルボが本体下面に当たる場合は高さ調整板TW-AS3、防水パンなしでエルボが取り外せない場合はかさ上げ脚TW-AS6という振り分けです。別売部品PDF(2024年9月改訂)によると、THP-2は長さ254mm、THP-3は438mmで、価格はいずれも2,090円です。縦型向けの適合には除外機種や取り付け方向の条件が記載されているため、機種型番との照合を省略しないでください。
シャープ:現行はES-MH3。設置高さが約27mm上がる点に注意
シャープはQ&A(文書番号156856)で「排水口が本体の真下になる場所に設置できますか?」という質問に対し、真下排水つぎてセットを使う方法を案内しています。設置用別売品ページに掲載されている現行型番はES-MH3で、セット内容は真下排水つぎて・樹脂製の据付脚4個・ホースバンド・クッション・接着剤です。公式ページには、このセットを使うと設置高さが約27mm高くなること、排水ホースの出口側に10cm以上のスペースが必要なことが記されています。市場には旧型番ES-MH2の流通や記載も残っているので、購入時はどちらの型番が候補機種の案内に対応するかを確認してください。
AQUA:真下排水用はHW-PIPE-2。HW-PIPE-Aは別用途
AQUAの別売部品ページでは、真下排水パイプHW-PIPE-2(1,320円)が「洗濯機の真下に排水口がある場合に使用します」と説明されており、ドラム式・縦型の両方に対応する旨と、旧型番SW-PIPE-1と同一製品であることが記載されています。紛らわしいのが型番の似た洗濯機用排水パイプHW-PIPE-A(1,320円)で、こちらは左右の排水スペースが80mm取れない場合に使う別部材です。名前だけで選ぶと用途違いの部材を買ってしまうため、AQUA機を検討している場合は「真下排水パイプ」という部材名まで確認してから型番を控えてください。
部材を注文する前のチェックポイント
型番の照合が済んでも、注文前に確認しておきたいポイントが残ります。真下排水部材は取り付けてみて初めて分かる干渉もあるため、以下を販売店・設置業者との打ち合わせ項目に含めてください。
型番調べでよくあるつまずき
実際の買い替え検討で起きやすいのは、部材そのものの不良ではなく、調べ方の行き違いです。代表的なパターンを4つ挙げます。
1つ目は、呼び名の違いに気づかず「真下排水キット」の一語だけで検索して、候補機種のメーカーの公式情報にたどり着けないままECサイトの汎用かさ上げ台を購入してしまうケースです。純正の指定部材と汎用品では役割が異なり、メーカーの据付条件から外れる組み合わせになることがあります。
2つ目は、新旧型番の取り違えです。シャープのES-MH2とES-MH3、AQUAのSW-PIPE-1とHW-PIPE-2のように、同じ役割の部材が型番を変えて継続しているメーカーがあり、古い記事や在庫ページには旧型番が残っています。現行の公式ページで型番を確かめてから注文するだけで、この取り違えはほぼ防げます。
3つ目は、型番が似た別用途部材との混同です。AQUAのHW-PIPE-A(左右の排水スペースが取れない場合用)とHW-PIPE-2(真下排水用)が典型で、部材名まで読まないと区別が付きません。4つ目は、部材を先に買ってから機種を変えてしまうケースです。日立のHO-BD4とHO-BD5のように機種系列で部材が分かれるメーカーでは、機種変更が部材変更に直結します。部材の注文は機種の確定後、できれば設置見積もりと同時に行うのが安全です。
真下排水部材のメーカー横断でよくある質問
真下排水キットは他メーカーの洗濯機に流用できますか?
各社の真下排水部材は自社機種向けの純正別売品で、公式の適合案内も自社機種だけを対象にしています。他メーカーの機種への流用は、メーカーが示す据付条件の外側になり、排水不良や水漏れのおそれにつながります。候補機種のメーカーが指定する部材を、その機種の適合表で確認して選んでください。
「直下排水」と「真下排水」は別の設置方式ですか?
指している状況は同じで、排水口が本体の真下に来る場合に専用部材で下方向へ排水する設置形態のことです。日立が「直下排水キット」、パナソニック・東芝・シャープ・AQUAが「真下排水」系の名称を使っているという呼び分けにすぎません。検索するときは、候補機種のメーカーが使っている側の呼び名を使うと公式情報に早くたどり着けます。
部材の型番はどこを見れば確認できますか?
パナソニックは設置関連の別売品ページ、日立は別売部品(排水用部品)ページと設置確認ページ、東芝は機種別の設置チェックページと別売部品PDF、シャープは設置用別売品ページとQ&A文書番号156856、AQUAは公式サイトの別売部品ページが、それぞれ2026年7月時点の掲載場所です。最終的な適合は候補機種の設置説明書(据付説明書)で照合してください。
真下排水部材を取り付けると本体の高さは変わりますか?
変わる部材があります。公式表示では、シャープの真下排水つぎてセットES-MH3は設置高さが約27mm高くなり、東芝のかさ上げ脚TW-AS6は本体が約77mm高くなるとされています。高さが上がった分だけ蛇口までの余裕が減るため、部材込みの高さで給水栓の位置と扉の開閉を測り直したうえで、最終確認は設置業者に依頼してください。
AQUAのHW-PIPE-AとHW-PIPE-2は何が違うのですか?
公式の別売部品ページによると、HW-PIPE-2が「洗濯機の真下に排水口がある場合」に使う真下排水パイプで、旧型番SW-PIPE-1と同一製品です。HW-PIPE-Aは左右の排水スペースが80mm取れない場合に使う洗濯機用排水パイプで、真下排水用ではありません。型番が似ているので、部材名の記載まで確認してから選んでください。
部材さえ用意すれば防水パンのない床直置きでも真下排水にできますか?
部材だけでは決まりません。床直置きの真下排水では、パナソニックが補強板NSD-600を案内しているように、本体重量と運転中の荷重を受ける床側の条件が絡みます。東芝も防水パンなしの場合の部材をエルボの状態で分けて案内しています。床の下地や排水トラップの状態は現地でしか判断できないため、購入前に設置業者の下見と見積もりを受けてください。賃貸では管理会社・大家への相談も先に済ませておく必要があります。
まとめ:横断表で当たりを付け、確定は機種側の公式資料で
真下排水の部材調べは、「メーカーごとの呼び名を知る」「候補機種のメーカーの掲載場所で型番を引く」「設置説明書と現地確認で確定させる」の3段階に分ければ迷いません。この記事の横断表は1段階目と2段階目のための索引なので、型番はここで覚えるのではなく、購入直前に各社の公式ページで最新の掲載を確かめてください。
部材の型番が見えてきたら、次は設置条件全体の確認です。真下排水そのものの考え方とかさ上げ・床補強の整理は排水口が洗濯機の真下にある場合の設置方法で、排水以外も含めた設置条件の全体像はドラム式洗濯機を設置候補になるか確認する全チェック項目で確認できます。
当サイトは設置可否を判定するものではなく、候補を絞るための比較・整理を提供しています。採寸メモと機種・部材の型番をそろえて販売店・設置業者に相談すれば、機種選びと工事要否の判断を一度の打ち合わせで進めやすくなります。
関連: 真下排水の設置条件の解説記事へ
関連: 設置チェック項目の全リストへ
編集部が整理した候補
日立ビッグドラムの8kg/4.5kgコンパクトドラム。公式表示で洗濯8kg、乾燥4.5kg、左右開き型番を確認でき、少人数世帯向けのドラム式比較に入れたい候補です。
参考価格: オープン価格(実売は時期と販売店で変動。購入時に各ECでご確認ください)
パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129EL(2025年度モデル)
パナソニックLXシリーズのフラッグシップドラム式。公式仕様で洗濯12kg・乾燥6kg、トップユニットヒートポンプ乾燥、トリプル自動投入を搭載。外形は給排水ホース含む幅639×奥行722×高さ1060mm、本体幅604mm。設置可能な防水パンは内寸奥行540mm以上と公式表示。扉は左開き(EL)・右開き(ER)を選べます。
参考価格: 約28〜33万円(時期・販売店で変動。購入時に各ECでご確認ください)
シャープ シャープ 穴なし槽 タテ型洗濯乾燥機 ES-PT11L
シャープの11kg/6kgタテ型洗濯乾燥機。公式仕様でヒーターセンサー乾燥、外形寸法600×650×1,050mm、設置可能な防水パン内寸奥行540mm以上。縦型でも乾燥容量を確保したい家庭の代表候補です。
参考価格: オープン価格(実売は時期と販売店で変動。購入時に各ECでご確認ください)
価格は変動します。リンク先で最新価格・在庫をご確認ください。順序は編集部が公式表示をもとに整理した目安です。